災害が起きてしまった時に、どのように行動すべきか、すぐに判断してペットを守ることができるよう、事前に確認しておかなければならない、大切な確認事項がいくつかありますので、ご紹介させて頂きます。
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環境省によるガイドライン
地震や台風などの災害が起きた際、ペットのことが心配でどこにも避難ができなかったり、飼い主とはぐれたペットが放浪状態になってしまったりという様々な事例から、
環境省により、ガイドラインを改正し、
「人とペットの災害対策ガイドライン」が策定されています。
※対象となるペットは、「家庭動物等のうち、犬や猫などの小型の哺乳類と鳥類などを指す」と定義されています。
※特定動物などは対象外となります。(令和2年6月1日以降から、特定動物の愛玩目的での飼養又は保管が禁止されています。(令和2年5月末日までに愛玩目的での飼養・保管許可を取得している場合は、飼養・保管をしている個体に限り、継続して飼養することができます。)
環境省HP「人とペットの災害対策ガイドライン」
原則、「同行避難」
同行避難とは、ペットと一緒により安全な場所に避難する行動のことをいいます。
災害が起きた際、同行避難が原則とされています。
理由は、取り残されたペットが脱走し、放浪状態になることで、人に危害を与えたり、生活環境や公衆衛生の悪化を防ぐためとされています。
同行避難をした際には、ケージに入れて廊下に置いたり、屋外でリードでつないでおくなど、避難所ごとの判断に委ねられています。
ペットと一緒に避難した際の課題となっているのが、一時的(緊急避難場所)ではなく、災害によって生活の拠点を失い、避難場所を生活の拠点として滞在する場合となります。(指定避難場所での滞在)
ペットと一緒に避難場所に行き、避難場所でペットを飼養することを同伴避難といいます。
同伴避難は、人と同じスペースで、ノーリードで飼養できることを意味するものではないため、
屋内でのケージ利用や、同居、別スペース(駐輪場や別設置テントなど)での住み分けなど、他の避難者への配慮を考え、避難所ごとに判断が異なります。
確認すること
まずは、お住まいの地域のハザードマップや地域防災避難計画、避難場所、避難場所までの経路等を事前に確認する必要があります。
例えば、名古屋市では、市立小中学校が原則として同行避難可能な避難所となっています。
名古屋市での災害時ペットの取り扱いについてのリーフレット(PDF)
迷子札やマイクロチップによる所有明示
ペットと離れ離れになってしまっても、所有者がわかるように迷子札やマイクロチップの装着を検討しておくことも大切です。
それぞれの自治体で、マイクロチップの装着(事業者の法的義務ですが、一般の飼い主に対しては努力義務)費用の補助金制度もあります。
準備しておくこと
万が一に備え、ペット用品の備蓄も必要になります。
フードやケージ、首輪、リード、飲んでいる薬等がわかる健康手帳など。飼い主とペットが写っている写真も準備しておくとよいでしょう。
環境省HP 「災害への備えチェックリスト」
日頃から、社会生活に必要なルールやマナーを守るための、基本的なしつけも大切になります。
人に吠えない、咬みつかない。他の人やペットがいても落ち着いていられることが、ペットにとっての安心を守るための必要条件になりますので、
万が一に備えて、今から十分にリスクを考えた管理をしていくことが大切です。
※愛知県内では、県内初、ペットと一緒に飼い主が過ごせる避難所が、犬山市内に2022年12月より3か所(犬山市民交流センター・フロイデ、勤労青少年ホーム、楽田ふれあいセンター)が設けられます。
ペットと飼い主の専用ルームを設け、屋内ではケージを利用するなどの、他の避難者への配慮が求められます。
愛知県では、ペット同伴者専用避難所の整備に向けた調査も、令和4年度中に始まります。(2022.10.25中日新聞より)
ペットとの安心な暮らしのために、少しでも参考にして頂けたら幸いです。