当サイトでのペットビジネスフィロソフィとは、ペットビジネス※1.に関する哲学や、人として善いことなのか、正しい行いなのかといった、道徳やモラルのことを意味しています。
※1. ここで考えるペットビジネスとは、動物愛護法の対象とされる動物取扱業だけでなく、ペット用品の販売や、ペットと泊まれる宿、ドッグランやドッグカフェなど、動物たちも参加するビジネスすべてのことを指しています。
ペットビジネスを行うにあたって、ペットビジネスフィロソフィを考えることが、一番に重要だと考えています。
倫理的に善い行いなのかを考え、実践することで、持続可能な事業となり、質の高いペットビジネスが生まれるからです。
そして、その価値観に賛同する飼い主様が増えることで、社会全体のペットに対するマナーやモラルが認知され、向上し、ペット公害や殺処分などの問題が減っていくと考えています。
そしてその先に、「ペット共生」といわれる理想的な社会が、成り立っていくのではと考えています。
私自身、ドッグカフェの経営や犬服作りの講師、イベントへの出店などの経験で考えさせられたことは、
『ペットに携わるすべてのビジネスを行うにあたって、そのサービスが倫理的かどうかを常に考えて提供していくことが、とても大切である』
ということです。
動物たちにも命があり、きっと心もある。
飼い主様にも様々な生活や考え方があり、ペットとのパートナーシップにも、絶対的な正解はありません。
動物が苦手な方も多く、ペット公害という問題もあります。
ペットビジネスは、事業者とお客様(飼い主様)と周りにいる他のお客様(ペット連れでないお客様も含む)とペット✖️近くにいる他のペットと近隣の住民の方々と他のあらゆる事業者様‥‥など、
とても関係が複雑な為、事業者とお客様だけが満足しているサービスでは、いつか事故やトラブルが起きてしまいます。
また、需要と供給だけを考えると、動物に対しても、倫理的ではないサービスが生まれてしまいます。
例えば、
・トリマーにとってのサービスは、犬の健康管理や飼い主様とペットとのトータルサポートであるため、必要以上に奇抜なヘアカットやカラーリングの依頼を受けたときには、本当は犬にとってどうなんだろうかと、ジレンマが生じます。
・ドッグトレーナとして、一方的としか考えられない、しつけ内容の要求を依頼されたときにも、そもそも、犬の問題ではなく、飼い主としての接し方の問題が先決ではないかと、心苦しさが残ります。
・ブリーダーとして、どこまで犬種スタンダードに従うべきか?断耳や断尾など続けるべきか?良い犬とは?誰にとって何が良い犬なのか?
など、どうすべきなのか、何が正しいのかと、必ず迷うときが訪れます。
哲学とか倫理とか、そんな堅苦しいことを考えなくても、楽しくできて、お客様が喜んでくれれば、利益につながるという考え方もあるかもしれません。
しかし、動物に対する倫理やペット公害、まわりへの配慮を無視して、ずっと先もペットに携わる仕事を続けられるとは、考えられません。
危機管理、リスク管理も必ず必要になってきます。
その時に、何をどう判断すべきかという指針が必要になってきます。
ひとつひとつのサービスに関して、倫理的に善い行いなのかを事前に考えておくことで、状況に合わせた一貫した素早い決断力が身につきます。
ブレない、持続可能なペットビジネスの向上のためには、ペットビジネスフィロソフィを常に考え、そのサービスの根拠をじっくりと考えていく必要があるため、当サイトを通じて、発信していきたいと考えています。