ペットと暮らす家や空間づくりを考える際、知っておきたいこと。自宅だけでなく、カフェやホテル事業にも役立つ『犬のための家づくり』の本のご紹介

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ペットのこと

今回は、ペットが快適に過ごせる空間とは、どんな空間なのかを、じっくり考えるうえで、参考にして頂きたい『犬のための家づくり』建築知識特別編集 X-Knowledgeを、ご紹介させて頂きます。

こちらの本では、犬と過ごすための知識が総合的に詰まっています。

写真やイラスト付き、平面図や材料についても、とてもわかりやすく掲載されています。

・犬が思い切り遊べるバルコニーのつくり方

・広々としたトリミングルームを家の中につくる

・ストレスなく走れるスペースを室内に

・夏の暑さを吹き飛ばす犬用プールのある中庭

など、夢のような家づくりの内容もありますが、ペット関連事業をお考えの方には現実的です。

さらに、間取りの工夫で問題行動を解決する方法など、日常的にすぐにでも取り入れることができる内容や、

・犬のライフステージごとの特徴

・犬種ごとのかかりやすい病気

・食べ物の選び方

などの犬に関する情報も掲載されています。

人と犬が過ごす空間づくりをお考えの飼い主様や事業者様に、少しでも参考にして頂けたらと思います。

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間取り、配置換えで解決する問題行動もある

日常の困った問題行動を、「ダメ!」と、怒ることよりも、配置を変えたりすることで、物理的にできない状態にさせることも大切です。

・キッチンとリビングを完全に分けることで、ゴミをあさったり、火元や食べ物に関する危険から回避させる。

・ダイニングテーブルの高さは70㎝以上の椅子座にする。

・収納スペースを充実させたり、高い場所に収納することで、いたずらできないようにする。

・集合住宅での犬の居場所を、窓際、玄関の近く、バルコニー、共用廊下側を避けることで、吠え防止になる。

・車通りや人通りが多い道路が、窓から見えないようにする。

※ゆったり静かに外を眺めることが好きな犬や、ハウンド系など、1.7m程ジャンプする犬種もいるため、犬の特性に合わせること

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犬の足腰の負担を軽減させる

階段の上り下りや、ピカピカのフローリングでは、ツルツル滑ってしまい、足腰に負担がかかりすぎてしまいます。

・バリアフリー対策。

・できるかぎりスロープで。勾配35°以下

・階段にする場合は、勾配:6/7以下 踏み面250㎜、蹴込み150~180㎜が中型~大型犬には、負担がかかりにくい。滑り止めをつけること。

・床材は、グリップ性のあるものを選び、犬の足がひゅーっと開かないこと。掃除のしやすさと傷つきにくさとのバランスも考える。

・カーペットは、緩衝性と防滑性を確保でき、タイルカーペットは部分的に交換ができるのでおすすめ。ループパイルカーペットは、ループに爪がひっかかってしまうため、カットパイルカーペットを選ぶこと。

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脱走を防ぎ、事故をなくすこと

犬の大きさ、ジャンプ力などの特性に合わせて考慮することを大前提とし、

・二重扉にする。

・フェンスの高さを、小型~中型犬1200~1800㎜、大型犬1500~2000㎜とし、隙間は70㎜以下。

・部屋の扉も、外開きのレバーハンドル扉は、取っ手に足をかけて体重をかけると押し開けてしまうため、握り玉、手前に引くなど工夫が必要です。

・ドアの下の小窓のような犬用ドア(犬の頭が入る程度)は、パタパタとなることで犬が嫌がって入らない犬が多い。

・犬は視力が良くないため、網戸に突っ込んでしまうことがある。簡単に破れない網戸の採用や、手前にゲートを設けることも対策になります。

万が一、網戸を破って転落しても大丈夫なように、その先(外側)に、デッキなどを設置することも安全対策になる。

壁や天井は吸音性・消臭効果

・消臭効果のある珪藻土を壁や天井に使用したり、体が当たる部分は(高さ小型300㎜、中型~大型700㎜程度)は、掃除がしやすい無垢材などがおすすめ。

・吸音性が高い天井材などを採用することで、家の外に犬の鳴き声が響くことを軽減できます。

犬が過ごすスペースの置き方

犬の居場所は飼い主の近くというのが、大前提です。

・人の視線と犬の視線が向い合せにならないように、背後が壁などで守られていることが理想。

・クレートを普段の寝床に用いることで、災害時や病院に連れていくときなど、犬も落ち着いていられるため、普段から慣れさせておくことも大切です。

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庭でミニドッグランを楽しむために

・人工芝は、皮膚が炎症したり火傷したりする恐れもある、タイルやブロックでは、緩衝性がなく夏は暑くなってしまうため、芝や草が利用的です。

・砂やウッドチップは、湿気がたまりやすく、ダニやカビがわくこともあるため、天日干しをしたり消石灰での消毒などが必要になります。

・ワームウッドやゼラニウム、ミカン科のヘラルーダ、ペニーロイヤルミントなどを育てると、ノミ、ダニなどの防虫効果もありますが、誤飲しないように注意も必要です。

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最後に

犬の種類は、非公認も含めて700~800種と言われています。犬の本能的な行動や特徴を理解して、人の都合を押し付けず、人と犬との暮らしがより快適なものとなるよう、

人が、しっかりと勉強することが大切です。

今回は、『犬のための家づくり』建築知識特別編集 X-Knowledgeより、ごく一部をご紹介させて頂きました。

選択肢はできるだけ多い方がよく、たくさんの情報の中から、そばにいるペットにとって何が必要なのかを試行錯誤して、事故やトラブルなく、理想的な安心できる空間づくりをして頂けたらと思います。

少しでも参考にして頂けら幸いです。

~これから、ペットのお仕事をはじめようと考えている方へ~

著書『ペットビジネスフィロソフィ