大切な愛犬を、いつかは見送らなければいけません。
今、愛犬がそばにいてくれる日常の時間の中でも、考えておくべきことがいくつかあります。
「愛犬の死期が近くなったとき、どこまで治療をしていくのか。」
「亡くなった愛犬を、どのようなかたちで供養をするのか。」
「法律上では、どんな手続きが必要なのか。」
後悔なく見送るためにも、愛犬が元気な時から、色々な選択肢を知り、何が愛犬と家族にとって良いのかを考え、事前に決めておくことが大切です。
今回は、大切な愛犬を見送るために考えておきたいことを、ご紹介させて頂きます。
死期の迎え方
犬にもそれぞれ寿命があります。
犬種特有の病気や、生まれつきの病気。人間と同じように様々な病気と治療方法があります。
10歳を過ぎてからの病気は寿命だ、と考えるのか。
病気がわかった時に、可能な限り治療をするのか。
高額な治療費でも、先進医療をおこなうのか。
毎年、MRIなどの検査をしていくのか。手術をするのか。薬を飲ませ続けるのか。
どんな選択にも正解がないため、何が良いのか、どこまでやるのか、
愛犬の気持ちを代弁できるのは飼い主しかいないため、
状況だけに流されず、事前にしっかりと考えておくことが大切です。
火葬施設や供養の方法を事前に決めておく
愛犬が亡くなった後、自己の私有地に埋葬することは違法ではありませんが、
私有地以外で土に埋めたり、川に流したりすることや、自宅で火葬することは、法律(動物愛護法、廃棄物処理法(野焼きの禁止)、軽犯罪法)などで禁止されています。
愛犬の死後は、火葬が一般的で、
⚫︎行政が行なっている火葬【清掃局での一般廃棄物としての焼却と、ペット専用火葬場での火葬】※地域によって異なります。
⚫︎ペット霊園での火葬
⚫︎移動火葬車での火葬
火葬の種類は、立会い火葬や個別火葬、合同火葬などがあります。
火葬後は、遺骨を納骨堂へ納骨するのか、墓地や霊園に埋葬するのか、自宅に持ち帰って手元においておくのかなども考え、合同火葬では返骨してもらうことができないため、どのように火葬を行うのかを、たくさんの選択肢の中から決めておく必要があります。
火葬する際の箱などのサイズの規格や、中に一緒に入れてはいけないもの(燃やした時に有害になるようなプラスチック製のものなど)なども事前に確認し、
愛犬を見送る時に、どこに火葬施設があって、どんな方法があって、いくら必要で、どうやって持参すれば良いのか、首輪など一緒に入れてはいけないものはないかなど、できるだけ細かく調べておくことが大切です。
お通夜を行う予定の場合には、ドライアイスや保冷剤などの確保も必要です。
見送る準備
「少しでも長く生きていてほしい」という思いと、
「もう頑張らなくて大丈夫だよ」という思いが交錯して、
息を引き取った愛犬の姿を見ると、本当に辛いものです。
しかし、現実的には、死後硬直も始まってしまうため、
火葬する場合は、規定の箱に納まるように、からだを整えてあげたりと、冷静な対応が必要になります。
その時に、何をやればよいのか、心の準備をしておくことが大切です。
市町村への届出
狂犬病予防法では、犬が死亡した時は、30日以内に市町村長に届出をすることが定められています。
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手続きの際には、犬の死亡届に記入をし、
鑑札と注射済票を持参し、手数料は無料です。
(鑑札や狂犬病予防注射済票を紛失し、手元にない場合は、その旨を伝えます。)
それぞれの自治体のホームページなどで、ペットが死亡したときの取り扱いについての詳細が確認できます。
最後に
たくさんの楽しい日々が続いても、最後の時間は心に強く残ります。
愛犬との最後の過ごし方には正解がないため、後悔だけがあとに残ることがないよう、どんな選択肢があるのかを見極め、法律上守るべきことを知り、愛犬との大切な時間を過ごして頂くために、
少しでも参考にして頂けたら幸いです。